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これにより家計が買い物を控えるようになれば、企業の業績はますます悪化し、企業の利益が減れば政府の税収も減ってしまうので、公共サービスを拡大していくのは難しくなりそうです。
このように「経済主体」という視点で見ることで、多くの複雑な経済の出来事を整理して捉えることができます。 経済活動の担い手を「経済主体」といい、「家計」「企業」「政府」に分けることができます。
家計は、主に「消費」と「労働」を担います。 企業などに労働力を提供し、その対価として給料を得て、それを使って企業が提供するモノやサービスを消費します。
当面使わないお金は銀行などに預金しておき、将来の消費にあてています。 企業は、家計が提供した労働力をもとにモノを生産したり、サービスを提供したりしています。
その対価として得たお金は、給料として支払ったり、生産活動のための設備購入などに使います。 投資家は「個人投資家」と「機関投資家」に分けられます。
「個人投資家」とは、文字通り個人で投資をしている人々で、働いて得た財産を少しでも増やすために株式や社債、投資信託などを買ったり、銀行に預金したりしている人々のことを指します。 これらの金融商品を少しでも利用している人を「個人投資家」と呼びます。
なかには株式取引だけで大きな投資収益を得ている人もいますが、投資以外の本業を持っているのが普通です。 日本の個人金融資産は世界第2位I.私たち個人投資家が、預金や株式などの金融商『投資と投資家』品のかたちで保有している財産(および現金)を合計したものを「個人金融資産」といいます。

日本の個人金融資産は、帖年u月現在で1434兆円にも上ります。 これは米国に次いで世界第2位の規模です。
インターネット株式取引の普及や、銀行窓口での投資信託の取り扱いの拡大などにより、日本でも以前に比べて株式投資にチャレンジしたり、投資信託を利用したりする人が増えていますが、日本の個人投資家が利用する金融商品として最も普及しているのが「銀行預金」です。 個人投資家とは違って、機関投資家にとって投資はあくまで本業の一部です。
「投資の専門企業」と聞くと、「ゲームのようにお金を動かして、巨額の富を得ている人々」といったイメージを持っている人もいるかもしれませんが、彼らは自分たちの顧客に利益をもたらすために投資をしているわけです。 複数の人々から預かった資金をもとに投資するので、扱う金額も巨額であり、顧客により多くの利益をもたらすため「デリバティブ」などと呼ばれる高度な投資技術を用いて、リスクをコントロールしながらも高い投資収益をめざします。
ただし、機関投資家の投資動向は株価や為替相場などに与える影響も非常に大きなものです。 機関投資家の投資が過熱してしまうと、「バブル」を誘引してしまう可能性もあります。
銀行預金の利用が多いのは、日本政府が戦前から銀行中心の金融システムをつくり上げようとしてきたことが背景にありました(直接金融・間接金融。 しかし近年では、国内の経済をより活発化させるため、資金の流れを銀行だけに限定させず、株式や債券、投資信託などさまざまな金融商品を通じて資金が企業に供給されるようにする改革が進んでいます。
この改革の流れを「貯蓄から投資へ」などと呼んでいます。 この中で、日本の個人投資家のあり方も徐々に変わりつつあります。

一般に、企業や個人が経済的な損失を被る可能性のことを「リスク」と呼んでいます。 企業は、事業活動を営む上でさまざまなリスクに直面しています。
例えばメーカーが海外への製品輸出を増やせば、為替相場の変動によって損失を被るリスクが出てきて、輸出相手国の景気の動きや政治動向などによって収益が大きく変動する可能性があります。 また、余裕資金を株式として保有していれば、株価の下落で損失を被る可能性もあります。
巨額の資金と時間をかけて新製品を開発したり、新しい事業に参入した場合も、その事業が確実に成功するという保証はありません。 採算がとれず、収益を上げられないばかりか、投じた資金が無駄に終わってしまう恐れもあります。
日本産業はリスクテイクが乏しいただし、リスクをとることは必ずしも企業にマイナスだけをもたらすわけではありません。 企業が新たな収益をめざしてチャレンジすればするほどリスクも高まります。
企業にとって、収益性を望める新しいビジネスに乗り出す(リスクテイクする)ことは、成長の原動力でもあります。 本業以外でのリスクは最小限に抑えつつ、中核となる事業では積極的にリスクテイクしていくことが、企業の成長にとってきわめて重要です。
実際、企業が積極的にリスクテイクしている国ほど、経済成長率も高いといわれます。 新たに起業にチャレンジする例がどれくらい大きいかを示す「開業率」というデータを見ると、日本は国際的に見て低く、国際ランキングでは、主要国中最下位となっています(内閣府「平成加年度経済財政白書」より)。
ベンチャー企業などの起業がさかんであれば、それだけその国の経済成長を牽引していくような、斬新なビジネスが生まれやすくなるはずです。 リスクテイクの度合いが低いことは、日本経済が持つ潜在的な成長パワーを弱めていると考えられます。

日本人はしばしば「リスクを敬遠しがち」といわれますが、単にリスクに対する国民性の問題ではなく、リスクに対処する制度が未整備であることや、個人投資家や企業のリスクに対する知識・理解が不足していることなども要因と考えられます。 リスクを回避するだけでなく、リスクを積極的な意味で捉えて成長力に結びつけていけるかどうかが、今後の日本企業には問われていくはずです。
為替変動リスク株価・金利変動リスク原材料などの価格変動リスク企業が事業を進めていく上で、これらによって損失を被る可能性が常につきまとう。 事業活動自体に伴うリスク事業の多角化、新製品開発、新事業参入、M&Aなど海外の政情不安やテロなどのリスク自然災害・事故のリスク「企業」という言葉を辞書で引くと、「営利を目的に、物やサービスなどの生産活動を計画に基づいて継続的に行う組織体」などと書かれています。
難しい表現ですが、企業の目的は営利つまり「利益の追求」にあります。 利益の追求が目的だといわれると、「つまり、お金儲けだけのために企業が存在するのだ」というふうに感じるかもしれません。
しかし、ここでいう利益の追求とは、もっと大きな意義を持ちます。 企業は、世の中に役立つような製品・サービスを生み出して人々に提供し、その対価としてお金を得ます。
そのお金は、企業で働く人々に給料として支払われたり、新たな製品を開発するための企業は何のためにあるのか研究費として投じられたり、一部は出資者である株主たちに配当として配分されたりします。 企業が利益を追求していくということは本来、優れた製品・サービスをつくることで社会の発展を促すとともに、働く人々の雇用を守り、株主の利益を守っていくという活動を、滞ることなくずっと続けていくことを指すのです。
その意味で利益の追求は、企業にとっても社会にとっても欠かせないものだといえます。 企業の不祥事が経営監視を強化させたしかし現実には、企業の利益追求が社会の利益に結びつかなくなってしまうケースもあります。

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